クーラーは神

クーラーのことを調べたら少しは涼しくなる説。

さわやか自然百景 「春の霞ヶ浦」

さわやか自然百景霞ヶ浦 早春

2014年4月6日放送  NHK総合
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茨城県南東部に広がる霞ヶ浦は、日本で2番目に大きな湖であり、その美しい風景が魅力です。
湖畔には複雑な地形や葦などの植物が広がっており、農業が盛んに営まれてきました。
特に2月になると、マガモや他の鳥たちが湖に集まり、にぎやかな光景となります。

そして、葦の中には小さな生き物たちの隠れ家となる場所もあります。
霞ヶ浦の一角には広大な葭原が広がっており、特に妙岐の鼻と呼ばれる場所は注目されています。
ここでは、水辺とは異なる種類の生き物が見られ、上空ではチュウヒが餌を狙って飛び回っています。

冷え込みの厳しい冬の朝には、霞ヶ浦の水面に靄が立ち込め、オオヒシクイの群れが田んぼにやってきます。
彼らは落穂や二番穂を食べ、水を飲んだり水浴びをしたりしています。
その様子はとても幻想的です。

また、ハイイロチュウヒも飛び出した小鳥を追いかけている姿が見られます。
ただし、日中になると風が強くなり、強風や波を避けるために鳥たちが飛び立ってしまいます。
しかし、葦が茂る岸辺にはカモたちが集まり、風や波をやり過ごしています。

風が弱まると水辺にはミサゴが現れ、ボラなどの魚を狙います。
妙岐の鼻には踏み倒された跡があり、それはホンドタヌキが通る獣道のようなものでした。
日没近くになると、ハイイロチュウヒは狩りを終え、ねぐらに帰るため葦の中へと飛び込んでいきます。

一方、チュウヒはねぐらに帰る前に近くの木で一休みしています。
田んぼにいたオオヒシクイたちは一斉に飛び立ち、群れで鳴き交わしながら夜のねぐらを探し回ります。
春になると農作業が始まり、オオヒシクイたちは北へと渡っていきます。

3月中旬になると、霞ヶ浦の湖面をにぎわせていた鳥たちはいなくなってしまいます。
しかし、岸辺の葭原ではアサザなどの新緑が顔を出し、水辺では北へ帰る鳥や南からやってくる鳥たちが元気になっています。
畦(あぜ)にもホトケノザなどの色鮮やかな花々が咲き始め、春の訪れを感じさせてくれます。

霞ヶ浦の早春の風景は、自然の営みや鳥たちの生態を肌で感じられる貴重な場所です。
お楽しみいただけることでしょう。

#カンムリカイツブリ #チュウヒ #ツグミ