さわやか自然百景 「夏と秋の魅力に包まれた北海道富良野岳」
さわやか自然百景「北海道 富良野岳 夏から秋」
2019年11月24日放送 NHK総合-
北海道の富良野岳は、自然の美しさと厳しさが同居している地域です。
標高1912メートルのこの山は、160年前に噴火した火山であり、火山活動があるために有毒ガスが出ている場所もあります。
また、土壌は酸性が強く、植物が育ちにくい環境です。
この山に生息するエゾナキウサギは、初夏に生まれ、甲高い声で天敵の鳥の襲来を仲間に知らせます。
その丸い耳は、岩かげに身を隠すのに適応した結果だと考えられています。
エゾナキウサギの主食は高山に生える植物で、イワウメやキバナシャクナゲなど約100種類もの植物が見られます。
富良野岳では、エゾノツガザクラやチングルマといった草のように見える植物もありますが、実は樹木であり、年輪を持っています。
また、エゾオオマルハナバチなどの虫たちが花粉を運び、野鳥のビンズイやキセキレイも山に訪れます。
秋には、富良野岳の中腹で紅葉が見られます。
チングルマは綿毛を飛ばし、クロマメノキやシラタマノキは丸い実をつけます。
これらの高山植物は種や実をつけ、冬眠前の食料となります。
冬には、岩肌に凍った吹雪の水分が横に育つ氷などを見ることができます。
エゾナキウサギは冬眠をしないで過ごし、植物の葉を岩穴にためて食べます。
北海道の富良野岳は、四季折々の風景と生態系が楽しめる貴重な場所です。
自然の厳しさと美しさを感じる一方で、そこに生きる生物たちの生態にも興味深いものがあります。
ぜひ訪れてみたい場所の一つです。
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